長篠の戦いの前、徳川家康は、竹広村の弾正山に陣を据えていたが、
家臣たちは武田の猛勢を聞いて恐れ、どうにも怯えた様子を見せていた。
そこで家康は、酒井忠次を呼んでこう命じた。
「いつもの海老すくいの狂言をせよ。」
忠次、畏まり、つっと立って海老すくいを舞った。
これは有名な絶技の芸であったので、
一座の者達は皆、笑いのツボに入り大爆笑。
これにより徳川の軍にあった武田への恐怖の念は、いつの間にか一散したのである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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