徳川家康が、三方原の戦いに敗れて、浜松城へ逃げ帰ってきた後、
武田方は、勢いよく、城門の近くまで追ってきた。
このとき家康は、後から逃げ帰って来る者のために、城門を開いたままにして、
城門の外へ、とてつもない大きなかがり火を焚かせた。
武田方は、この大きなかがり火を見たとたん、
「何か策略でもあるのではないか。」
と城の近くで様子を見ることに。
すると城の中を守っていた酒井左衛門尉忠次が、
突然、太鼓を高々と打ち鳴らし始めました。
驚いた武田方は、
「きっと何かあるにちがいない。」
と思い、急いで浜松城から離れていき、
徳川家康は、かろうじて城を守ることができたという。
その酒井忠次が、打ち鳴らして、
敵を退散させた太鼓が、
「酒井の太鼓」
と呼ばれている。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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