元亀元年(1570)6月、姉川の戦いの前日、
軍議において池田恒興が先鋒と決まった。
「我ら先鋒のみで浅井を撃破して見せましょう! 後ろまで敵を行かせませぬぞ。」
と、恒興は意気込みを語ったが、酒井忠次は、
「そのような話は、明日の戦が終わってからにせい!」
と言い捨てて軍議の席を立った。
当日、戦が始まると池田隊は浅井の猛攻を支えきれず後退し、
後ろにいた忠次の備えまで逃げ込んできた。
忠次は逃げてきた者の中に、恒興を見つけると、
「昨日の話と違うではないか!」
と怒り、刀の鞘の先で恒興の馬を打ち、恒興を落馬させた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく
ごきげんよう!