徳川秀忠の御前において、
「嬉しいことは忘れやすいのに、悲しいことはいつまでも忘れない。
これはどういうことなのだろう?」
と言う話題が出た事があった。
それに秀忠は、こう答えたと言う。
「嬉しい事と言うのは、陽気だから浮いてしまい、そのまま外に出て行ってしまう。
だが、悲しい事は陰気だから沈んで、体の中にどんどん積もって行ってしまう。
だから忘れることがないのだよ。」
秀忠も人生において多くの悲しみを、その中に積み重ねていったことであろう。
そんな徳川秀忠の、嬉しさではなく、悲しさを積み重ねるのが、
人間の業である。と言う考察。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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