小田原攻めでのこと。
当時の細川軍は兵の装備を黒で統一する程に質素だったのだが、
幽斎さんは財政難に悩んでいた。
そんな時に近江の十四屋という商人が、
「幽斎様、貴方にお金の貯め方を教えて差し上げましょう。」
と申し出た。
それを聞いた幽斎は、
「有難い!それが聞きたかったのです。御礼に銀100枚を貴方に支払いますよ!」
と喜んだのだが、
十四屋はすかさず、
「幽斎様、それですよ!それがいけないのです!
貴方はその様に無造作に人にお金を渡すから貧乏になるのです。」
と答えた。
これを聞いた幽斎をはじめ、その場にいた人々は皆、思わず笑ってしまったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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