但馬の国人一揆☆ | げむおた街道をゆく

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藤堂高虎が、羽柴秀長の家臣と成って間もなくの頃。
但馬の国人達が所々で一揆を起こし、立て籠もるという事があった。

この時、「大屋」という地点は一揆勢が出撃する際の通過地点に当たる、

重要な地域であったため、
秀長は、藤堂高虎に鉄砲の者を付けて、ここを防衛させた。

こう言った状況で、宇塚尾白という場所に一揆勢が押し出してきた。
高虎はわずかの手勢で終日これと戦い、数ヶ所にわたって負傷したが、

それでも終に打ち破り、
特に一揆の大将の一人である、富安という者を討ち取った。

その後、一揆勢は横伊喜という場所に山籠りし、要害を構え小屋掛けをした。

藤堂高虎は、深夜、これに密かに忍び込んだ。
所がこの気配に内から気付かれ、敵兵に板の垣越しに鑓で突かれてしまった!

しかし高虎、冷静に、自分に突き刺さった鑓を羽織で拭った。

敵兵は鑓に血が付いてないのを見て、

さては先ほどの気配は人ではなかったのかと油断し、
兵を呼び出すことをしなかった。

こうして危機一髪のところを助かった高虎であったが、

敵から傷を被ったまま戻るのも非常に残念多いことだと考えた。

そして、「火が出た!火事であるぞ、出会え出会え!」と叫ぶ。
このため端々から驚いた敵兵がゾロゾロ出てきた。

そこに襲いかかり自身で一人討ち取り、

またこの時共をしていた居相孫作も一人討ち取り、
そうして自陣へと帰った。

それまで高虎の知行は三百石であったが、この但馬の一揆が平定された後、

一挙に三千石が加増され、合計三千三百石と成ったのである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 下天を謀る・異聞、藤堂高虎

 

 

 

ごきげんよう!