上杉景勝は、小男であったが、ともかくその面魂が、何百人の中にあっても、
無類なる大将であった。
彼は一代の間、言葉少なく、笑った事がなかった。
その跡を継いだ弾正定勝は慈悲なる人であり、士卒を憐れむ故に、
家中上下が懐き従うこと浅からなかった。
彼は、謙信・景勝の二代の間に、上杉家を立ち退き、又は死に失せ、
追放に遭った譜代の侍共の子孫を大方呼び返した。
それ故に諸人悦んだ。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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