或る本に、大坂冬の陣・鴫野の戦いの時、
幕府の御使番である小栗又市は合戦が終わって、
本陣のある住吉に帰り、今日の合戦の次第を言上した後、
御次の間に於いて各々に向い、
「今日はよき討ち所があったので、上杉にその事を申したのだが、
日暮れだからと言って、承引しなかった。
さてさて残念であった。」
と申した。
しかしこれを大御所(徳川家康)がお聞きになって、
「その方の分際にて、景勝の武辺の事を申すは推参なり!」
と仰せに成り、お叱りになったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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