越後の国は、実高三百万石と云われた大国であった。
ある時、秀吉が景勝にこう聞いた。
「そこもとの領土はいかほどのものかな?」
ありのままに答えては、その豊かさから取り上げられかねないと思った景勝は、
こう答えた。
「七、八十万石ほどでございます。」
しかしそれは秀吉の罠だった。
「なんと、名門上杉家がそんなに少ないとは!
それでは会津百二十万石に増やして、国替えして進ぜよう。」
「・・・・(しまったー)。」
上杉家の会津国替えはこのようだったと伝えられている。
この時、直江兼続も米沢三十万石となったのであった。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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