人の才能の目利き☆ | げむおた街道をゆく

げむおた街道をゆく

信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

黒田長政があるとき、このようなことを語った。

「若き者共30人を、未だ戦場に召し連れないうちに、

3種類に見積もって試したことがある。

先ず、最初の10人は、見るからに男ぶりも健やかで才覚もあり、

必ず優れた働きをすると思う者達。

次の10人は、見るからに才覚も鈍く、男ぶりも手弱く、

中々物の役には立たないだろうなと思われる者達。

最後の10人は、豪胆でもなければ特に臆病という程でもない、

ただ人並み程度だなと思う者達。

さて、この30人を戦場に臨ませてみたところ、

最後の豪胆でも臆病でもない10人は、10人共に違いなく、逃げもせず、

かといって優れた働きもなく、まったく平均点という事であった。

最初の、見るからに優れていると目利きした10人は、10人中8,9人は思ったとおりに、

大いに優れた働きをした。

ところがどういうことか、そのうち一人もしくは二人は、

思いの外、大臆病者である場合がある。

そして見るからに用に立たないと目利きした10人であるが、

これも8,9人は目利きした通り役に立たないのだが、
その中に一人か二人、比類なき大剛の者があって、

先の優れ者と目利きした者達に勝るほどの手柄をし、
戦場においてはそれまで見られなかった才覚まで、備わっている者がある。

この一人二人は、目利きの外にあるのであろうか。

それとも、私の目の及ばない、深き所に、
大剛大臆病の気というものはあるのだろうか。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 関ヶ原の功労者、黒田長政

 

 

 

ごきげんよう!