息子が、
「これから私は、部下に対して、どのような態度で臨めば、よろしゅうございますか?」
と訊いた。
忠興は、
「部下は将棋の駒と思え。」
と答えた。
将棋の駒はそれぞれの働きがある。
飛車はよき補佐役、角は思い切って仕事を進める重役、
金銀は忠実な中間管理職、桂馬や香車は思い切って仕事をする、
現場の棟梁だ。
が、忠興はこう付け加えた。
「しかし、いちばん大事にしなければいけないのは歩だ。
歩を大事にしない王はやがて窮地に陥る。」
息子はなるほどと、忠興の教訓をありがたく聞いた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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