細川忠興が、様々な珍しい茶器を持っていると聞いた老中・堀田正盛は、
細川邸に使者を送り、
「御秘蔵の御道具を拝見したい。」
と伝えた。
忠興が承諾すると、早速細川邸に向かった。
食事を振る舞われた後、忠興はなぜか武具を持って来て説明を始めた。
その後も次々と武具を持って来ては説明をする忠興に、
腹立たしく感じたが怒りを抑えて拝見した。
結局忠興は茶器を最後まで持ってくる事は無かった。
後日、正盛は使者を細川邸に送り、
なぜ茶器を見せてくれなかったのか詰問した。
忠興は答えた。
「堀田殿が御道具を拝見したいと申したので、その通りにしたまでです。
武家にとって御道具とは、武具の事です。
武具以外に何をお見せすることができましょうか?」
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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