渡辺勘兵衛が細川忠興に、大阪の陣における不審を、尋ねたことがあったそうだ。
渡辺が不審に思ったのは、大阪の陣において蜂須賀勢が大阪方の夜討ちを受け、
大きな被害を被った時のこと、
「この戦いで家康公は、その働きを良とし、
阿波守殿をはじめその家来にいたるまで感状を与えられ、
さらに恩賞として蜂須賀家に淡路の国を下されました。
しかし夜討ちと言うものは、敵が油断している虚を突く物です。
すなわち、蜂須賀家は油断していたために被害を受けたのです。
なのに罰ではなく、賞が与えられた。
これは一体どういうことなのでしょうか?」
すると忠興は、
「あれは諸軍を戒める為の賞と言うものだよ。」
と、答えたと言う。
つまり、大々的に賞を与えることにより、諸軍に夜討ちへの警戒の意識を持たせた、
と言う事らしい。
信賞必罰と言いますが、戦功の賞し方も、色々あるんだな、と言うお話。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく
ごきげんよう!