平野長泰☆ | げむおた街道をゆく

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賤ヶ岳七本槍のひとり平野長泰は、ツキがないのか地味な人柄ゆえか、
他の七本槍が大名にのし上がったのに引き換え、秀忠の旗本に留まっていた。

ある日、長泰は細川家に使者として向かった。
 

当主・忠興は、かつて秀吉のもとで共に馬を並べた男に、親しく声をかけた。

「長泰殿の武勇、日の本に隠れも無きこと。このオレはよーく知っておる。
それほどの武辺者が、今のような少ない禄で召し抱えられるとは残念至極!
さぞや不自由、ご不満がおありだろう。
・・・長泰、いやさ権平殿、どうだろう、わが家中に来てくれれば、

今の倍の知行は、くれてやれるのだが・・・?」

長泰は無言で立ち上がり、縁側に出ると仁王立ちして、前をくつろげた。

ジョボ、ジョボ、ジョボ。

「お手前の家中になっては、コレが、でき申さぬわい。」

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 激情の人、細川忠興

 

 

 

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