血塗れの絹☆ | げむおた街道をゆく

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備前国主である宇喜多和泉守直家は、近年持病が重くなり、

天正9年(1581)の冬より、以ての外に下血した。

備中で宇喜多と対峙していた毛利勢には、

直家の病状が悪化したとの風聞は聞こえてきたが、
その実態を正確に知ることは難しかった。
 

そういった所に同年極月(12月)、

備前御野郡浜野村の窮人が毎朝絹に大量の血が付いたものを拾ったと言って、

売り物に出していることを、毛利の目付け(スパイ)が察知し報告してきた。

これを聞いた備中の侍大将は不審に思い、

それは宇喜多直家の下血が付いたものだと気がついた。
そこでその状況をさらに注視させたところ、同10年正月9日朝より、

大量の血が付いた絹が市場に出ることはなくなった。

そして備前に潜ませた目付けの者からは、宇喜多直家が正月9日に死去し、

法名は涼雲星友居士、
密かに平福院において法事が行われた、

との報告が届いた。

この情報は中島大炊助より、吉田へと届けられた。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 宇喜多の捨て嫁・異聞、宇喜多直家

 

 

 

ごきげんよう!