宇喜多直家が、危篤状態に陥った時、左右に居並ぶ家臣達に、
「わしが死んだら、誰が殉死してくれるだろうか。」
と言った。
家臣達は内心慌てたがただ口を閉ざしたままであった。
しかし、ある家臣が一人、直家の近くに膝を進め、
「殿、よくお聞きください。ここに居る家臣は皆、賢臣、忠臣です。
将来世継ぎの秀家様を支えていく者達です。
そのような家臣をあの世につれていって無駄にして良いものでしょうか。
どうせあの世に連れていくならば坊主を連れていくべきです。」
と言った。
直家もそれ以降、殉死を口に出さなかったそうな。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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