悪い知行地☆ | げむおた街道をゆく

げむおた街道をゆく

信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

福島正則の家臣で、野田忠介という侍は、知行五百石であったが、

知行が水損し、毎年無作という状況になったため、正則へ直訴した。

「私に下された知行地は水損し、どうにも御奉公が出来難い状況です。

どうか私に御暇を下されますよう。」

正則はこれを聞くと、
「その方は大気者にて、終に只今まで私に直に訴訟を申したことは無かった。

知行地が悪いのであれば、代わりの地を取らせよう。

ただし、その上にても暇を貰うつもりか?」

忠介は申し上げた。
「有難く存じ奉ります。そういう事ならば、いつまでも御奉公申し上げます。」

こうして忠介は知行地を所替えされ、さらに正則は、

彼に今までの損米もつけるよう命じ、
損米の出た年数分の年貢、取れ高の6割5分が計算され残らず下された。

これにより野田忠介は、殊の外、富貴となった。

その後、日下部山三郎という者、

これは二百五十石取の者であったが、彼も正則に申し上げた。
「知行地が悪く、御役を勤めることが出来ません。

どうか替え地を下さるよう、申し上げます。」

これを聞いて正則は、
「せがれが憎き事を申す!

そもそも山三郎には過ぎた知行地であるというのに、我儘を申しおって!
切腹させよ!」

そう激怒し、日下部山三郎は切腹をしたという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 岐阜城攻め、福島正則

 

 

 

ごきげんよう!