福島正則といえば、賤ヶ岳七本槍の一人であるが、
正則自身はそう呼ばれる事、甚だ迷惑だったそうだ。
何故なら正則は、本来七本槍の中には入っていなかったのである。
実は最初この七本槍には、石川兵介と言う者が入るはずであった。
ところがこの石川が討ち死にをし、では六本槍とするかとなった所に秀吉が、
「七本で無ければいかん!
七本で無ければ外聞が悪いではないか!
何としてでも七本にしろ!」
と、強硬に主張した。
そこで糟谷内膳が、
「七本槍の連中とは持ち場が違っておりましたが、
福島市松はなかなかの働きをしておりました。
どうでしょう、彼を入れられては?」
これに片桐且元も、「それがいい!」と同意した。
そのため正則を補欠として入れ、
賤ヶ岳七本槍となった、とのことである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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