文禄の役も終盤、補給のままならない、日本の意気は上がらず、
厭戦気分蔓延していた。
制海権も失われ、漢城周辺の河川まで清正らの部隊を尻目に、
李朝側水軍の艦船が悠々と就航し始める始末。
勇猛なる清正も、
「これはまずいのう、こうなれば敵側との和平交渉じゃわい、
幸いわしには、2人の王子の人質がいるからこれをダシに。」
しかしなかなか敵との窓口が見つからない。
これまでの清正の所業を目にしてきた朝鮮人は恐れをなし、
誰も仲介しようとしない。
そこで困った清正、王子の家来を河岸に立たせ、
後ろからドつきながら、
朝鮮水軍の船に大声で呼びかけさせることにした。
さすが人質の王子がいるために、これを無視するわけにはいかず、
李朝も鬼の清正との交渉に、しぶしぶ応じることとなったのである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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