ある夜、陣に虎がやって来た☆ | げむおた街道をゆく

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朝鮮においてどの場所でのことだったのか、加藤清正の陣が、

大山の麓にあったために、ある夜、陣に虎がやって来た。

虎は馬を宙に引っ提げ、虎落の上を飛び出て行った。

これに清正が、
「口惜しきことだ!」

と怒っていると、また虎がやって来て、小姓の上月左膳をも噛み殺した。

清正は夜が明けると、山を取り巻いて虎を狩った。

すると、一匹の虎が生い茂る萱原を掻き分けて、清正目掛けて近づいて来た。

清正は大きな岩の上にいて、鉄砲を持ち、虎を狙う。

その距離は三十間ほど。
虎は清正を睨んで立ち止まった。

人々は鉄砲を揃えて虎を撃とうとするが、
清正は命じて撃たせない。

自ら撃ち殺そうという意志である。

そして虎は近くまで猛り来たり、口を開けて清正に飛び掛かった。

その時、清正は鉄砲を撃ち、弾丸は虎の喉に撃ち込まれた。

虎はその場に倒れ、
起き上がろうとしたが、痛手だったために、最後には死んでしまった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 蔚山城の戦い、加藤清正

 

 

 

ごきげんよう!