秀吉軍は、因幡国鳥取城を攻めることになった。
清正は、蜂須賀彦衛門正勝と共に、城の物見に出かけた。
正勝は裏手の門を調査するべくその向きを裏手に変えたが、
清正は正勝に意見した。
清正、
「城の裏手には森がありますよね?
あそこには必ず敵が居ますよ。貴殿の様な老巧な方に、
拙者の様な若輩が差し出がましいのは失礼とは存ずるが、
ここは20又は30の手勢を率いて行くべき。」
正勝、
「はっはっは、君も若いな。
確かに伏兵は居るかもしれないが、私はこういう任は慣れきっているよ。大丈夫さ。」
っと二人で出発する事となった。
すると案の定、敵の伏兵30程に攻撃された。
清正は予め用意したおいた半弓を馬上からあらん限り乱射した。
この乱射は強烈で、敵は攻勢に出ることが出来なかった。
矢が尽きると抜刀し敵陣に突入して一人を切倒し首を取った。
このとき正勝も敵を一人倒し首を取った。
二人は無事に秀吉の陣まで帰る事が出来た。
秀吉、
「伏兵にあってよく帰ってこれたな!しかも敵兵を討ち取ってくるとは・・・・。」
正勝はおきた出来事を隠さず全て秀吉に報告した。
秀吉はこれに大いに感心し、
「清正は若年ながら目も心も利いた者よな。今日の功労、正勝に勝ること数などなるぞ。」
と言い、清正に砂金を与えた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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