三者三様☆ | げむおた街道をゆく

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信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

関ヶ原の決戦後、西軍の首魁として捕らえられた石田三成、小西行長、安国寺恵瓊。
その彼らに家康より、見苦しい格好をさせてはならぬと、

新品の小袖二領づつが、下げ渡された。

先ず石田三成。
これを視て、「誰が送ってきたものか?」と問う。
番使が、「上様よりである。」と答えれば、

「上様とは、誰か?」
「家康様である。」

 

と言ったところ、

「太閤殿下が薨去されてより、上様とは秀頼公の事である!
一体何者が家康を上様と名付けたのか!?」

そう高笑いし、小袖に対して礼を述べるような事もなかった。


次に小西行長。
小袖を渡され、「私は今回の乱の、徳川殿へ敵対した随一であり、
本来このような懇志に預かるような立場では無いのに、

その御心底、あつく感謝いたす。」

そう言って、涙を浮かべた。


最後に安国寺恵瓊。
彼は小袖を出されても何も言わず、ただ涙を浮かべ、俯いているだけだった。

この安国寺は捕縛されて以来、朝晩の食事の際に、

逃走していたときに受けた傷に箸を突きたてようとして、

周りから止められる事たびたびであった。

『早く死にたいのであろう。』

人々は、そう語り合ったそうである。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 大一大万大吉、石田三成

 

 

 

ごきげんよう!