与次郎太夫☆ | げむおた街道をゆく

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関が原で破れた三成は、農民の格好をして伊吹山を彷徨していた。
 

三成は、空腹の余り、山の田の稲穂をとり、石ですり合わせて籾殻をとり、
玄米のまま食べたので腹をこわした。

 

体調を崩し、先に進めなくなった三成は、
懇意にしていた自分の領国古橋村の三珠院に厄介になろうとしたが、

住職は後難を恐れ、三成を門内に入れなかった。

そこで三成をかくまったのは百姓・与次郎太夫である。
与次郎太夫があえて危険を冒してそれをしたのは、
飢饉の際に三成より百石の米が村に施されたことに感謝していたからだといわれている。
 

村では緊急の寄り合いを開き、極秘に与次郎太夫の援助をすることに決め、
三成を匿うことにした。

家康は、三成追跡を近江出身で三成と親しい田中吉政に命じた。
直ちに吉政は在住の住民に対して、次のようなお触れを出した。
「三成を捕らえたものには永久に年貢を免除する。

捕らえることかなわず、
討ち果たした場合には当座の褒美として金子百枚を与える。
もし、匿う者があれば本人はもとより、一族およびその村の者も厳重に処罰する。」

このお触れのことを知った三成は、

村の者に迷惑をかけることは自分の取るところではないと考え、
与次郎太夫にこれまでの行為を謝し訴人するようにと告げた。

与次郎太夫は、それを拒み、
追っ手がかかる前に逃げることを薦めたが、

三成の説得をうけ泣く泣く訴人をした。
 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 大一大万大吉、石田三成

 

 

 

ごきげんよう!