「名将言行録」には、あくまでも徳川家康の打倒を目指していた石田三成は、
茶人の万代屋宗安を使者として、
友好関係にあった大名達に挙兵計画を伝えたとある。
その際、計画の露見を防ぐ為に、
宗安を追放したと見せかけて、会津の上杉景勝のもとに派遣し、
次に景勝にも追放された事にして、
常陸の佐竹義宣のもとに送り込んだという。
そして、佐和山に戻ってきた宗安に、
かつて宗安から購入した茶器の唐来肩衝を渡し、
「これを持ち帰って、私が討ち死にしたら朝夕茶を点てて追悼して欲しい。
もし私が志を遂げる事が出来た時はまた買い戻そう。」
と語ったという。
実は敗北を覚悟してたかもしれない、三成の逸話である。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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