真田内記信政は、真田信之の次男であり、兄の信吉、甥熊之助の早世によって、
信之の世継ぎとなった。
しかし、父・信之は90歳まで隠居を許されず、
それによって信政の家督相続も叶わなかった。
家督相続が叶った時には信政は既に60歳。
人生50年と言われていた時代、
年老いた信政に残された時間は僅かしかなく、家督相続の2年後に死んでしまう。
信政は、幕府宛に末子幸通に家督相続させるという遺言を残していたが、
これは父・信之に、一切の相談もなく書かれたものであり、
長らく家督を譲ってもらえなかった無念さからか、信之には何の遺言もなかった。
信之はこれを知ると、
「幕府への遺言はあっても、俺には何もなしか。何たる親不孝者か。」
と強く不満だったようである。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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