秀忠、真田屋敷への御成☆ | げむおた街道をゆく

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元和三年、将軍家より真田信之へ御達しがあった。
来る五月十八日に将軍・徳川秀忠が、

江戸桜田の真田屋敷へ御成りになるとの事である。

その頃、信之と親しかった信州小諸の石川高政は国元へ帰ろうとしていた。
高政は将軍家の信任も厚い人物なので、信之は手紙に狂歌を添えて送った。
「信濃路に 急ぐ旅人心あらば 十八日の御幸待たなん。」
高政は大いに感銘し、秀歌にはお返しの歌もないとそのまま江戸にとどまり、

御相伴に出た。

さて十八日に秀忠へ信之が作法によってお茶を差し上げるときのこと。
信之は秀忠の前で釣棚に月代をぶつけてしまった。
それを高政が、

「この次は釣棚の下をビロードでお張りなされよ。」

と言うと、秀忠はたいそう好機嫌であった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 信濃の獅子・真田信之、目次

 

 

 

 

 

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