岩屋城に、一人の武者が姫君を連れてやって来た。
彼は筑紫広門の家臣・筑紫六左衛門と言う。
岩屋城主の高橋紹運は二人を書院へ通した。
姫君は用件を話そうしたが、顔を真っ赤にして涙を流してたので、
代わりに六左衛門が紹運に用件を話した。
用件を聞いた紹運は、
「嫁にしてくれ。」
と言う姫にあきれ、当惑した。
さらに言葉を失った紹運に対し、
六左衛門は、「もし姫をめとらなかったら姫を殺し、自分も切腹する。」
と言ってきた。
二人を死なせたく無いと思った紹運は、
自ら姫の手をとり奥の間へ導いた。
紹運は姫を統増(直次)の嫁にすることにした。
そして天正14年2月、姫は統増に輿入れしたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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