ある時、太閤秀吉が、近習達に対しこんな事を語った。
「人という物にはな、その職分に対し、必要なことと、不必要なことがあるものだ。
織田常真(信雄)は、茶の湯・歌学・乱舞・管弦の上手、
その他華奢風流のことは、およそ天下に肩を並べることがない、
というほどの才能の持ち主であるが、
肝心の国を治め家を整え、武道を磨くことに関しては、
その父である信長公が切り捨てられた、
爪の先ほども持っていなかった。
対して徳川殿は、華奢風流なことは全くしないが、
国を治め家を整える道をわきまえ、武道を専らにし、
軍士を取り扱わせることに関しては、
まあ我が国は別にして、諸外国でも稀な人物である。」
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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