秀吉が、関白になった頃のお話。
尾張の国に、秀吉の姉妹がいるという噂が聞こえてきた。
彼女は農民で、貧しい暮らしをしていた。
それを聞いた秀吉は、彼女の元に使いを出した。
「関白の身内としてそれ相応の待遇をしたいので、急ぎ都に上るように。」
女は喜び、近所の幾人かの婦人たちに付き添われ、急ぎ上京した。
しかし、その女は京に入るやいなや捕縛され、
付き添いの女たちともども、ことごとく斬首された。
都では、
「彼女たちは関白様の過去の秘密を知っていたので、まとめて殺されたのだ。」
と、囁かれた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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