毛利輝元☆ | げむおた街道をゆく

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豊臣秀吉のもとに、毛利輝元が、初めて出仕したときのこと。

毛利は天下第一の大名であり。

中国は残らず彼の威風に属していた。
然らば、秀吉も定めて礼を正し、威厳に満ちた対面をするだろうと、

人々はそう考えていた。

ところが、秀吉は輝元を対面所に暫く待たせ、

その後、帯を手に持ち、まるで形式張らない格好で、

女の禿(かむろ)に腰刀をもたせで現れると、

その姿のまま輝元に対面し、
直に彼の手を取って立たせ、古のことなど色々と物語しつつ、

大阪城内の座敷を一つ一つ見せて周り、

それから天守へと上がり、

大阪の四方の繁栄を見せつけ、その場で刀を与えた。

それから座敷へと下り、庭に馬を曳かせた。
秀吉はその馬に乗り、輝元に馬の口を取らせた。

その後、馬は輝元に与えられた。

これにより毛利は、尽く秀吉の恩顧、度量に平伏し、

あるいは親しみ、あるいは恐れたという。

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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