天が秀吉を祐けたのだ☆ | げむおた街道をゆく

げむおた街道をゆく

信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

豊臣秀吉は、天運に乗った人であった。

賤ヶ岳の戦いの折、織田信孝は岐阜の城に拠って秀吉と対したが、

柴田勝家は信孝と通謀して、
「堅く岐阜を守れ、秀吉必ず来たり攻めん。

我、柳ヶ瀬の麓を回って前後より挟み撃てば、
一戦にしてその頸を見ん。」

との約を定めた。

秀吉は勿論これを知らず、岐阜城を攻め囲もうとした。

ところがここで、その夜より水瓶を返したような大雨となり、

呂久、郷戸のニ川、俄に激浪滔々たれば、

渡ること能わず、川の此方に陣した。
 

そこで勝家が、柳ヶ瀬を出発したとの情報を得、

秀吉は川を渡らず、岐阜を捨てて、柳ケ瀬へと軍を進めた。
 

しかし洪水の故に、信孝も、この秀吉の軍を追撃することができなかった。
勝家の謀は、却って自ら不意に遭う端緒となってしまったのである。

これ天が甚雨、洪水を以て秀吉を祐けたのだ。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 太閤記・異聞、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!