草履を温めた後の話☆ | げむおた街道をゆく

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信長の草履取りであった秀吉が、

ある寒い夜、信長の草履を懐で温め置いた。
という話は軍記講談などで有名ですね。
織田信長はこの、猿と呼んでいる下僕の忠志を感じ、

彼を草履取りの頭に取りたてた。

さてさてこの猿、

草履取り頭になってもいつも信長のお供に出るのだが、

その供待ちをする時、
他の頭は家の中に上がっていて、

配下の草履取りを外に置いておくのだが、

猿は草履取りの方を家の中に置いて、自分が外にあった。
 

信長はこれを不審に思い猿に正すと、彼が答えるには、

「こういったお出かけの際は、殿でありましても戦場とは違い、

お気持ちもつい緩んでしまいます。
しかし今は乱世であり、万一にも、

敵国よりお命を忍び狙うものがありえぬとも限りません。
ですので私は、その警戒のため外に居りましたわけです。」

この言葉に信長も甚だ感じ入り、

永禄7年、初めて録百石を与え、これよりやがて薪奉行となり、
猿は”木下藤吉郎”と名乗った。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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