松下嘉兵衛との出会い☆ | げむおた街道をゆく

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太閤秀吉の生国は尾張国中村の人であり、

古くは川中島の高坂弾正の所で奉公をし、
それから三河に行って松下嘉兵衛に道で出会った。
 

秀吉は、長い楊枝をくわえており、嘉兵衛はそれを見て尋ねた。

「その方は牢人であるか?」

「如何にもその通りである。」

「その方は、どうしてそんなに長い楊枝を使っているのだ?」

「牢人であるので何本も楊枝を才覚する金もなく、

長く使えるようにこうしたのだ。」

「なるほど。」

嘉兵衛は再び尋ねた。

「その方は今までどこに居たのか?」

「川中島で、高坂弾正のところに。」

「なんと!弾正殿に直に仕えていたのか!?」

「弾正殿の家来である外記孫八郎の足軽をしておった。

その後、工藤源左衛門の所にも少々居た。」

嘉兵衛はこの者の話を聞いて、

普通ならず利口な者であると思い、彼を召抱えた。

松下嘉兵衛の前に、高坂弾正の元にあったという、

珍しい秀吉に関しての逸話である。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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