鶴の吸い物☆ | げむおた街道をゆく

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前田利家は、鶴の吸い物が大の苦手だった。

なぜそうなったかというと…。

ある時、安土で信長主催の宴会があった。

その日のメインディッシュは鶴の吸い物で、
信長自ら各武将に話しかけて廻るほどの和やかなものだった。


やがて利家の前にくると信長は、
「稲生の合戦の折、こやつは十六、七の若造だったが、

敵の勇士宮井勘兵衛なる者を討ち取った。

おれがその首を馬上で掲げて、
『皆見よ、犬千代が手柄を挙げたぞ。これに負けずに皆も励め!』
と言うと味方は奮い立ち、敵より少勢ながら勝つことができた。

おれが今日あるのも、こいつのおかげよ。」

と言って利家を誉めた。


すると他の武将たちは、
「又左どの流石!某もあやかりたいものでござる。」
とかなんとか言いつつ、次から次へと利家の前に来ては、

自分の鶴の吸い物を利家に振る舞う。


断るわけにもいかず、それらを全部平らげた利家、

ついに食べ過ぎて腹を壊してしまった。
 

それ以来、鶴の吸い物を見るだけで、腹が痛くなる又左どのであった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

こちらもよろしく

→ 槍の又左・前田利家、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!