天正三年長篠の役、鳥居強右衛門は武田勝頼によって磔にされ殺された。
怒りを抑えることを自らに課していた家康公だが、この時ばかりは怒り顕にして、
「武田勝頼に大将の器量なし。
勝頼は勇士を使う法をまるで知らない男だ。
鳥居のような豪の者には、敵であっても命を助け、その武勇に応えるべきである。
これは味方に忠義を教えることにもなる。
それを、主君のために命を賭けた忠義の士を磔にかけるなど、とんでもないことだ。
見ていろ。勝頼の運が尽きるときは、譜代の武士も代変わりして敵となることだろう。」
と言ったという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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