立花宗茂が、11歳の頃の話。
宗茂が郊外に鷹狩りをしにに遠出している時の事、
一匹の狂犬が宗茂に襲いかかり足に噛み付いた。
これ対し宗茂は刀を抜いて犬に振り下ろした。
哀れ狂犬は一刀両断に…。
と、思いきや刀の峰で狂犬を打ち付けた為狂犬は斬られず、
打たれただけで済み、これにビビって逃げて行った。
後日、実父高橋紹運がこの事を人づてに聞き、宗茂を呼び出して問うた。
「何故刀を抜きながら狂犬を斬ってしまわなかったのか?」
この問いに対して宗茂は笑って、
「刀は人を斬るもの、犬を斬るなんて聞いたこともない。」
と答えた。
高橋紹運は宗茂の分別を弁えたこの答えに感じ入り褒め称えたと言う。
高橋紹運は褒め称えただけで済まさずこの後、
「お前が成長しても、決して自分の才気に驕ってはいけないぞ。」
とちゃんと釘も刺してる。
宗茂を褒め称えながらも驕ってはいけないと戒める教育者紹運。
その後、宗茂がどういう人間に成っていったはご存じの通り。
宗茂、紹運共にいい話。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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