佐竹義重との布団をめぐるやり取りが残る義宣。
彼もまた、普通の寝方ではなかった。
まず、眠る時は必ず義宣一人。
寝室には内側から掛け金をかけ、朝になるまで側近も入れない。
義重と同じく、寝る場所を毎日変えたなんて話もあったりする。
しかし、家臣としては夜中でも用事はできるものだ。
「殿、火事です!」「殿、早馬です!」
部屋の外で家臣が叫んでも、義宣は慌てて戸を開けたりしない。
長刀の刃先で掛け金を外し、戸を引っ掛けてそろそろと開け、
その格好で用件を確認すると、ようやく外へ出てきたという。
義宣の、用心のいい話。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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