三歳牛の毛の数☆ | げむおた街道をゆく

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慶長三年正月、蔚山に布陣する日本勢へ明軍数十万が攻め寄せてきた。
 

戦国叩き上げの日本勢であったが、
日頃古典で親しんでいる漢民族の大軍に、
皆、一言の発することも出来ず呆気にとられていた。
 

直茂さまが、
「とんでもない人数だ。あの分では何十万という単位であろう。」
と仰せになると、

 

中野神右衛門が、
「我らが日本国では、
数知れぬことを三歳牛の毛の数と申しますが、
これがつまり、その、三歳牛の毛の数ですな。
ガハハハハハハ。」
と冗談を言ったので、

鍋島勢のみならず、
日本勢の人々は思わず笑いだして、
よい具合に落ち着き、力を取り戻したという。
 

このことは、勝茂さまが白石山で狩をなさったとき、
中野又兵衛政良にお話になって、
「おまえの親父のほかに、あのとき一言いえた者はなかったぞ。」
と声をかけられたとのことだ 。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 佐賀の雄・鍋島直茂、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!