諸国視察中のこと☆ | げむおた街道をゆく

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信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

毛利家に没落させられた尼子家の再興を目指し、

諸国の有力大名を視察する旅に出た山中鹿介は、
近江国番場(現在の滋賀県米原市)に訪れた際、
「自分は出雲の浪人である。」
とだけ告げてさる老僧の世話になっていた。

 

ある日、10数人の無頼漢達が
「何か食べ物を寄こせ!」

と庵に立ち入ってくると、鹿介は、
「邪魔だ、さっさと出て行け!」

と一喝。

その上で、彼らが強盗で、再びこの庵を襲撃してくるだろうと考え、

罠を仕掛けておいた。
その夜、案の定、強盗達が押し入って来た為、

罠を駆使して全員を生け捕りにしたものの、
仏前での殺生をためらい、老僧と相談して逃がしてやる事に決めた。

 

すると、強盗の頭目が、
「貴方様は、只者ではないでしょう。

何か大望を思い立たれた時に馳せ参じたいので、

名前を教えて頂きたい。」

と願い出ると、鹿介は、
「何を言ってる。庵の食客が何を思い立つというのだ。」
とはぐらかしたが、この一件が噂になるにつれ、

自分の正体が明らかになると面倒だと考え、
鹿介は庵を立ち去ったという。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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ごきげんよう!