永禄12年に至って、
上杉謙信は小田原に使者を送り、北条氏康と盟約を結んだ。
その際の贈り物は、昆布、鱈、干鮭、それに三荷の酒樽であった。
氏康はいずれも相州にない珍品であることを喜び、
とくに越後の酒を有難がった。
酒を嗜む人である。
酒との付き合いも、彼なりの心得があって、
「酒は朝に飲むべき。」
と家臣たちに語っている。
これから一日の仕事の始まる朝方の酒は、慎しみが持てるし、
程よい気映えも生じてよいし、
また酒とはそのような心掛けで飲めば益になると説いたのであろう。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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