竹中重治がある時言うには、
「侍たるもの、分の過ぎた馬を買うべきではないぞ。
分の過ぎた馬に乗れば、馬に乗って良き敵を見つけて飛び降りようとした時、
あるいは槍を合わせようと馬から降り立つ時、
こんな時でも馬添えの人間がついてきていなければ、
その馬は人に盗られてしまうだろう。
又、「この馬を失うのは惜しい」と言う気持ちが出て戦うのをためらい、
よい馬である故に返って功名の機会を逃す事もある。
侍は、金十両で馬を購入しようと考えたなら、
五両の馬を買うべきである。
それならば惜しげもなく飛び降り、乗り放てるし、
必要があって馬を捨てた時も、
余った五両で又馬を買うことが出来る。
馬に限らず、武士って言うのは普段から、
こういう心がけがあってしかるべきなんだよ。」
そんな、竹中重治流、馬の買い方。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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