智将として名高い竹中半兵衛。
もちろん戦国の当時でも、その評判は高かった。
特に半兵衛の陣立ては素晴らしく、
他の武将の陣立てにも積極的に助言した。
だがあまりに口を出しすぎるので、
半兵衛の助言を疎ましく思う者も居た。
ある時、
「今日こそ半兵衛に口出しさせるか!」
と息巻く武将がいた。
そこに訪れた半兵衛、陣立てを見るなりこう言った。
「なんとも素晴らしい陣立てですね。感服いたした。」
と、その武将を褒め称えた。
半兵衛に褒められて悪い気はしない。
すっかり和気あいあいとなった頃、半兵衛は言った。
「ここを少し変えて見ましょう。もっと良い陣形になりますよ。」
と言った。
気を良くしていた武将は言われるまま、陣立てを変えてしまった。
後になってその武将は、
「しまった、半兵衛にしてやられたわ。」
と笑いながらぼやいた。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
こちらもよろしく

ごきげんよう!