文禄の役にて、
日本軍が占領した漢城に朝鮮の後ろ盾である、
明の援軍が迫っているという情報が入ると、
諸将は漢城を放棄して撤退するか否かで議論を重ねていたが、
結論は出なかった。
そんな中、小早川隆景は、
何度軍議に参加するように求められても仮病を使って断り続けていた。
何故か?
隆景曰く、
「兵糧がある内にこの様な議論を行っても、
皆は『例え石を食らってでも漢城に留まるべし!』
と強がり、聞く耳を持たないだろう。」
考え、兵糧が尽きるのを待っていたのである。
そして、頃合いを見て姿を現した隆景は、
「広い漢城を守るには兵が足りず、意地を張って留まり、
飢え死にをしたり敵と刺し違えても無益だ。」
と説いて撤退を主張。
兵糧が尽きつつある事を認識していた諸将がこれに賛成すると、
「ただ引き下がっては明の追撃はかわせまい。私が一戦交えるのでその間に撤退せよ。」
と語って明の迎撃に当たり、敵に数万の死者を出すほどの損害を与えて、
諸将からも、
「まるで摩利支天のようだ。」
と驚嘆されたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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