慶長出羽合戦後、志村光安の計らいによって、
上杉旧臣・酒田大川の下吉忠が最上幕下に加わった。
吉忠の従兄弟の下美作もその一人。
ただ、美作は内心志駄義秀と量り、越後・米沢へ帰りたかった様である。
中野陣屋で義光は下吉忠と面会したが、その席には美作も同席した。
義光、
「今回は最上家入りを了していただいて感謝しております。
酒田に関しては今は貴方の方がお詳しいでしょうから、
まずは兵2000と兵糧、それに楯岡と志村もお使いください。
まずは家禄で5000石、
いずれは1万石で大川城代の職を見ては頂けないでしょうか?」
内心、義光を、
「謀将、敵将」としてしか見ていなかった下一族は、
この義光の一言に涙を落として、感動したという。
下一族は庄内の上杉旧臣を交渉、戦闘によって平定し、
下吉忠は大川城持ち、下美作も数千石を領し、最上家の為に尽くしたという。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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