金の使い方☆ | げむおた街道をゆく

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すっかり徳川の世の中になった元和七年の事。


江戸の伊達屋敷でぼや騒ぎがあって、
物置程度のほんの一部が焼けた。

普通だったらそこだけ直しそうなものだが、やはり政宗、
「せっかくだから全面改装しちまおうぜ。どーんと派手にさ。」

と、いいだした。

真面目な老臣達は当然、
「殿、そんな無駄遣いは駄目ですぞ。

そもそも武士たるものは戦に備えて質実剛健に……。」

とやり始めるのだが、政宗は笑いながら、
「お前ら、今は天下太平だぞ?戦備えなんか古い古い。

なんかあったら将軍様から借りりゃいいのよ。」
 

そんなわけで伊達屋敷は新たに立て直しということになった。
昔のケチケチしていた政宗とはえらい違いである。

しかし、平和になって武士も腑抜けたと見るようでは考えが浅い。
伊達屋敷ともなれば将軍だって遊びにくるだろうし、
こっそり蓄財して幕府に勘ぐられたらかえって面倒になる。

金の意味は時代で変わる。

ぱぁーっと使ってみせるのも立派な戦術なのだ。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 独眼竜政宗・異聞、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!