和久是安と柳の水☆ | げむおた街道をゆく

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豊臣家に使え、大坂の陣の後、伊達政宗に使えた者の中に、

和久是安という書の達人として、聞こえた人がいた。

ある時、政宗が是安に、

「何か書いてみよ。」

と命じた。

 

だが是安は、
「奥州は水が悪く、その為、そんな水を使っては書けません。」

と断った。

「何処の水でも関係ないだろ。」

そう、政宗は呆れながら言ったが、

 

是安は、

「そう言うことではない。京の柳の水でなければ私は書けないのです。」

と、そう言い張った。

そこで政宗、企んだ。

京の柳から密かに水を取り寄せ、それを地元の水だといって出し、

是安が文句を言ったら恥をかかせてやる。

そうもくろんだ。

だが、
「これです!この水なら書けます!これが地元の水!?そんなわけが無い!
これは間違いなく柳の水です!」

是安は一目で見破ったのだ。
この眼力に、流石の政宗も騙そうとしたことを告白し、

書き上げた筆跡の見事さに、感心することしきり、だったとか。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 独眼竜政宗・異聞、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!