徳川秀忠の上杉景勝邸御成り☆ | げむおた街道をゆく

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徳川秀忠の上杉景勝邸御成り。
 

この御成りの際、秀忠の随身として一緒にやってきたのが、

藤堂高虎、医師の施薬院宗伯、そして伊達政宗であった。

上杉景勝とは関ヶ原の際、直接争った政宗。

流石に秀忠の面前で問題を起こすような景勝ではあるまいが、

何となく面白くない気分で上杉家上屋敷に到着した。

が、何か様子がおかしい。
同行した藤堂家や伊達家の家臣、秀忠の御付の者達までもが、

何故か政宗の方をチラチラと窺っている。

「……なんだ、一体?」

首を傾げながらも門を潜ると、

「んぁぁぁぁぁっ!?厩に張られたあの幕はっ!!」

そう、かつて二人が争った関ヶ原の合戦の際、

福島方面に攻め込んだ伊達政宗、

上杉家の将、須田長義に散々に追いまくられ、本陣の旗やら陣幕やら、

ごっそりと奪い取られてしまうという苦い経験を持っていた。

その時の陣幕、伊達家に於いて先祖代々伝わる由緒正しき陣幕が、

あろうことか厩に張り巡らされていたのである。

「ぬ、ぬぐぐぐぐぐぐぐぐぅ………」

怒り狂い、屈辱に歯を噛み締める政宗。

彼等に同行した施薬院宗伯は、

「政宗公は赤面し、随分と迷惑そうになさっておられた。
その様子は見ているコチラが気の毒に感じるホドだった。」

と周囲に語ったと言う。
 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。

 

 

 

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→ 独眼竜政宗・異聞、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!