本庄一門筆頭の本庄房長という武将がいた。
彼は出陣中に、実弟の小川長資に反乱を起こされ、
城を乗っ取られてしまい怒りで悶死してしまう。
城の状況を探りに来た本庄一門鮎川清長の家臣が、
道中で重傷を負った女性が倒れているのを見つけた。
そして驚いた。
全身に傷を負い虫の息のその女性こそ、本庄房長の妻だったからである。
しかも臨月。
慌てて連れ帰って手当し、一命を取り留めた房長の妻は7日後に、
男の子を産んだ。
その子供こそ、本庄繁長である。
生き残った本庄家臣や一門衆達は、嫡流を守る為に、
城を乗っ取った小川長資が繁長の後見となるのを認めた。
争いを避け仇の下で耐えた。
13年後。
繁長は父房長の13回忌の法要の席で、小川長資を自害に追い込み、
本庄嫡流として一門筆頭に返り咲いた。
その後、本庄繁長は、上杉家中にあって、度々反旗を翻すも許されている。
彼の強運は、生まれ持ったものかもしれない。
『戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。
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