堀左衛門殿悪敷仕置の条々☆ | げむおた街道をゆく

げむおた街道をゆく

信長の野望、司馬遼太郎、大河ドラマが大好きです。なんちゃってガンダムヲタでもあります。どうぞよろしく。

 

越後の堀左衛門督(秀政)の家中の諸士へのあてがい、

百姓町人以下への作法等が悪しきとして、
何者かが越後の城下の町の辻に大札を立て、

そこには『堀左衛門殿悪敷仕置の条々』として、
二十二、三ヵ条が書きつけられていた。

堀家の目付、出頭人などが談合し、これを左衛門殿に見せ参らせ、
「かかるいたづら者をば、きっと御穿鑿あって、

懲らしめのためにも法度を行われるべきです。」
と申し上げた。

左衛門殿はこの札をつくづくと読むと、ふと立ち上がって袴を着け、

手水を使い、うがいをして、かの札を三度頂くと言われた。

「一体どこに、これ程の諫言を私に言ってくれる者がいるだろうか。

これは偏に、天が与えさせ給わったものであろう。

この札は、我が家の宝である。」

そうして札を結構なる袋に入れ箱に納め、

その後、諸奉行・代官等を集め、それぞれに善悪を糺し、
家中の作法、知行割、扶持方の渡し様、町人百姓に至るまで、

憐憫を加え、仕置尽く宜しく改められた。

それ以降、世の人々はこぞって彼を、名人左衛門督と云った。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

こちらもよろしく

→ 名人久太郎・堀秀政、目次

 

 

 

 

 

ごきげんよう!