勝家の刀狩り☆ | げむおた街道をゆく

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朝倉氏の亡んだ後、越前国では一揆が度々起こり、

強敵が蟠り居りけるを、柴田勝家が数年かかって攻め伏せ、漸く一国平均した。

 

そうして勝家は村里へこのように触れを出した。

 

『よろず掟を正しくして撫育を致すにつき、

自今以後、一揆を起こすべき覚悟が無いという事を汝らが相断った事、

尤も神妙の至である。

この事は信長公にたしかに申し上げた。
であれば、汝らの持っている武具は、もはや所持していても益のない物なのだから、

少しも残らず上へ差し上げるべきである。

その代わりとして、我等は農具を拵え、各々の望みに任せて、

何程も下し賜るべし。

もし兵具の類を隠し置き、なんのかんのと違背するような輩は、

心底に悪事を挟んでいるのではないだろうか。』

そう言い渡した。

 

郷民等に承り届くと、遅参に及べばどうなるかわからないと、

弓銃は勿論、太刀、鞍、鎧等まで己が村中を穿鑿し、我劣らじと持ち参った。
集まった兵具は幾千万とその数を知れず、山のごとくに積み上がった。

勝家は鍛冶を召し寄せ、農具に打ち換えて与えると、

国中いよいよ静謐にして、一揆の沙汰は無くなった。

 

 

 

戦国ちょっといい話・悪い話まとめ』 より。 

 

 

 

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